鍋田辞書 Windows版はCLXからVCLに回帰すべき。

鍋田辞書 Windows版はBorland C++ Builder6のCLXライブラリを使って作っている。
C++Builderの通常のライブラリはVCLだが、鍋田辞書初版を作った2005年はまだVCLはUnicodeに全く対応していておらず、CLXは完全ではないが半分ぐらいはUnicodeに対応していた。
そしてCLXはLinuxにも対応という利点があった。
CLXにはTTextBrowserというHTML対応のコンポーネントがあり、簡単にHTMLに対応させることもできた。
CLX採用はいいことずくめだった。
実は鍋田辞書初版はCLXではなくVCLでUnicodeに対応していなかった。
CLXに移行することでUnicode、Linux、HTMLに対応した。
だが、今はVCLは完全にUnicode対応してCLXのUnicode対応を上回っている。
さらに、CLXは現在のLinuxディストリには対応していない。
今となってはCLXを使う利点がほぼなくなった。
VCLには今もCLXのTTextBrwser(QtのTextBrowser使用)のような簡単に使えるHTMLコンポーネントがないが、IEコンポーネントで代用はできると思う。
今、IEコンポーネントを使う新ソフトを作っていてIEコンポーネントを使うノウハウは得た。
いずれはVCLに戻さなくてはいけないと思っている。
もっとも、CLXからVCLに変えたからといって、特に大きな利点はない。
CLXのプログラムは最新のWindowsでも動くのだから。
小さい利点はある。
VCLに変えれば、CLXの制限を越える処理を追加することができる、CLX特有の挙動がなくなる、64ビットWindows版のプログラムを作成できるなどだ。