子ネズミがショック死した。

わざわざネズミを飼うために大きいバケツを買ってきた。
180バーツだ。
深さがないとジャンプして逃げられるのと、飼育容器は見つからなかったのでバケツになった。
逃げようとカエルのようにジャンプばかりするが大きいバケツなので上までは届かない。
逃げられないと安心したので軍手を二重にはめてネズミを慣れされる練習をした。
噛んでくる。
軍手を噛んでいつまでも離さない。
触ろうとするがなかなかできず、時間をかけて掴めるようになった。
少しずつ慣れさせようとすればよかったのだが調子に乗って長時間手で掴んだ。
死ぬような力は入れていないが、放してみると動かなくなった。
もう死んでいた。
ほんの30秒前では動いていたのに驚いた。
ものすごく元気だったのに。
ネズミ捕りの接着剤からはがす時と、接着剤をネズミの体からはがすときにかなりの力を入れている。
それでも死ななかった。
軽く握っただけで死ぬとは思えない。
握っていた時間が長かったのがいけなかったのだろう。
恐怖に耐えられなくてショック死したのではないかと思う。
殺す気はなかった。飼うつもりだった。
でも結果的に殺してしまった。
こうなるのだったら、ネズミ捕りにかかったときに助けなかったほうがよかったのかも知れない。
先祖代々人間が育てたネズミでないと人間に慣れることはまずないのではないかと思う。
赤ちゃんのころから母ネズミから引き離して人間が買えば初代から人間に慣れるかも知れないが、野生の母ネズミに育てられた子ネズミはもう何をしても人間にはなつかないのだろう。
猫もそうだし。
もう二度と接着剤のネズミ捕りにかかったネズミを助けて飼おうとは思わない。
人間になつかない成体になったネズミを飼うにはものすごく大きな飼育容器が必要になると思う。
カブトムシを飼うような容器では子ネズミにさえも、ふたを開けた瞬間に逃げられるだろう。
無理に慣れさせようとしなければ死ななかったと思うと残念だ。

今回の件で思ったが、動物には自ら心臓を止めるなどして自殺できる機能があるのだろうか。
そうでないと納得できないような事件だった。